11月27日(金),1年生がアサーション・トレーニングを行いました。
アサーション・トレーニングにおけるアサーションの定義は「自分の気持ちや考え,意見,相手への希望などを言いたい時には,それをなるべく率直に正直に,しかもその場に合った適切な方法で伝えようとする自己表現」です。
例えば,「テスト期間中に,友達から遊びに誘われた。断りたいけれど断りにくい。」などの状況のとき,相手に嫌な思いをさせずに,なおかつ,自分の気持ちも伝えたい場合どうしたらよいのでしょう。埼玉県の小学校教諭,鈴木教夫先生が考案された「みかんていいな法」が分かりやすいので紹介します。
み 見たことを分かりやすく伝える
かん 自分の感じていることを述べる
て 相手に取ってほしい行動などを分かりやすく提案する
い 相手がイエスの場合に何と言おうか,初めから考えておく
いな 相手がノーの場合は何と言おうか,初めから考えておく
例:「テスト期間中に,遊びに誘われたのを断る。」
み 明後日から,期末テストだよね。
かん 僕,テスト勉強がなかなか進まなくて,とてもあせっているんだ。
て 今日は無理だから,テストが終わった今度の土曜日に遊ぼうか。
い(イエス) ありがとう。今日はテスト勉強をがんばるよ。
いな(ノー) やっぱり今日は,遊べないよ。ごめんね。
※アサーションの定義や「みかんていいな法」の内容については,日本教育新聞に掲載された創価大学教育学部 園田雅代 教授の記事を引用してあります。
1年生の授業では
「あなたは,Aさんにある係の仕事を頼みました。Aさんは仕事を引き受けはしたのですが,なかなかその仕事を始めようとはしません。あなたはAさんに仕事をしてもらうためにどのように話をしますか。」
という設定で,アサーション・トレーニングを実施しました。
【トレーニングの内容】
B:さっき頼んだ仕事まだやっていないみたいだけど、どうしたの?
(答え方の例1)
A:ごめんね、少し調子が悪くなっちゃって…
B:わかった、じゃあ、僕とC君とでやっておくよ。おだいじに。
(答え方の例2)
A:あ、ごめんね、忘れてた…
B:じゃあ、一緒にやろうか。僕も手伝うよ。
このように、仕事をしていないことを責めるのではなく、相手を気遣った言葉かけをすることで、場の雰囲気や相手の気持ちを悪くすることなく、用件を伝えることの大切さを学びました。
【生徒の感想】
◆これから何かを伝えたいときは、やさしく、相手を気遣った言葉づかいをしていこうと思った。
◆この授業を受けて、自分がこういう場面になった時はどう言えばいいかを学ぶことができました。
◆私はすぐ怒りっぽく言ってしまいがちなので、これからやさしく対応していきたいと思います。
◆これからは気をつけて「みかんていいな」を意識して話していきたいです。